パターンをデザインする皆様へ
今回は、パターンをデザインする皆様に向けて書こうと思います。
自分のお店をやめてAmikakeに移ってほしい、という話ではありません。Amikakeにも出してもらえたら嬉しいな、という話です。パターンが届く場所が一つ広がる、くらいに考えていただけると幸いです。
そのうえで、Amikakeがどんな場所なのかを知っていただくために、まずは「やらないこと」から書いておきます。
Amikakeには、アルゴリズムによるおすすめや、パターンの優遇表示がありません。特定のパターンをトップに押し上げたり、「売れているから目立たせる」といった仕組みはありません。どのパターンも同じ条件で並びます。
これはデザイナーさんにとって、良い面と厳しい面があると思います。プラットフォームが勝手に押してくれることはない。でも、逆に言えば、アルゴリズムに振り回されることもない。売れ線に寄せる必要もない。自分が作りたいパターンを作って出す。それだけでいい場所にしたいと思っています。
Amikakeは、デザイナーさんのパターンを使った機能開発をしません。アップロードされたパターンは、それを手に入れた人に届けるためだけに使います。中身を解析したり、AIに学習させたりして、Amikakeの機能の材料にすることはありません。
プラットフォームが便利になることと、デザイナーさんの創作が正当に扱われることは、両立できると思っています。デザイナーさんが時間をかけて生み出したものを、本人の知らないところで、集客や何かの材料にはしない。それが、創作への敬意だと考えています。
その代わりにAmikakeが大事にしたいのは、パターンを作った人と、それを編む人のあいだに生まれるものです。
そのひとつが、パターンのそばに残る会話です。
パターンの詳細ページには、そのパターンを手に入れた人だけが参加できるディスカッションの場があります。カテゴリは「質問」「報告」「提案」の3つです。
「ここの編み図の3段目がわからない」「こういうアレンジをしてみました」「この部分、こうしたらもっとわかりやすいかも」。そういったやりとりが、パターンのすぐそばに残っていきます。
これはレビューや評価ではありません。星をつけたり点数をつけたりする仕組みはありません。パターンを実際に編んだ人と、作った人のあいだで交わされる会話です。デザイナーさんにとっては、自分のパターンがどう編まれているかを知る場にもなります。
また、ディスカッションを閉じる権限は、デザイナーさんにあります。すべてに応えなければいけない場所ではありません。デザイナーさんが無理なく続けられることを大切にしています。
もうひとつ、デザイナーさんにとって大切な「守る」ことについても書いておきます。
日本では、編み物パターンを著作権で守ることが難しいという現実があります。編み図や編み物作品は、著作物として認められにくいとされています。
つまり、著作権だけでは、デザイナーさんの創作を守りきれません。
そこでAmikakeでは、パターンを手に入れる際に、ライセンスへの同意を必須にしています。個人利用、販売目的、教育利用など、ライセンスの範囲はデザイナーさん自身が設定できます。著作権だけに頼らず、契約で守る仕組みです。
正直に言うと、これで完璧に守れるとは思っていません。でも「何もしない」よりは、ずっとましだと思っています。
最後に、お金のことも正直に書いておきます。Amikakeでは、パターンを無料で公開することも、販売することもできます。
販売する場合の手数料は、販売価格の10%です。この中に決済手数料も含まれていて、デザイナーさんの手取りは90%になります。
10%のうち、約3.6%は決済サービスのStripeに支払う決済手数料で、残りの約6.4%がAmikakeの取り分です。この6.4%は、Amikakeという場所を続けていくための最低限のラインとして決めました。
実際にパターンを出すための流れも、簡単に書いておきます。
パターンを販売する場合は、まず収益設定をしていただきます。Stripeでの受け取り口座の登録、特定商取引法に基づく表記の入力、利用規約とプライバシーポリシーへの同意が必要です。無料で公開するだけなら、この設定は必要ありません。
次に、パターンの詳細を書いていただきます。必須なのは、写真・タイトル・ライセンス・価格(販売する場合)です。そのほかの項目は任意ですが、書いておくと、編む人がパターンを理解して安心して選ぶ手助けになります。Amikake内の検索でも見つけてもらいやすくなります。
パターン本体は、今のところIllustratorなどで作ったものをPDFにしてアップロードしていただく形です。いつになるかはお約束できませんが、将来的にはAmikakeの中でパターンを作れるエディタも用意したいと考えています。
詳しい手順は、ヘルプページにまとめています。
Amikakeは、まだ始まったばかりの場所です。足りないところもたくさんあると思います。
パターンをデザインする皆様が安心して使える場所を目指して、これからも少しずつ育てていきます。使ってみて感じたことや、こうだったらいいのにと思うことがあれば、お問い合わせ先から気軽に聞かせてください。
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